近年、ゲームの市場規模は成長し続けています。これをコロナ禍の特需だとする考えもあったようですが、世界的に経済の動きが復活しはじめ、アフターコロナが叫ばれた昨年も市場規模は増加しており、ゲーム市場の盛り上がりは特需にとどまるものではなかったことが伺えます。
目次
成長し続ける世界と日本のゲーム市場
ゲーム市場とゲーム人口
2022年8月25日に株式会社角川アスキー総合研究所より発売された『ファミ通ゲーム白書2022』によると、2021年の世界のゲームコンテンツ市場は21兆8927億円と推計されています。
同調査によると、国内のゲーム市場は昨年に比べて0.8%マイナスとなっていますが、昨年はコロナ禍において市場規模が一気に拡大したことを考えると、前述したようにゲーム市場の成長はコロナ禍の特需では終わらず、今後も拡大し続けていくと見て良いでしょう。
国内のゲーム人口も増え続けており、2021年はなんと5535万人となりました。同年の国内におけるオンラインプラットフォームのゲームコンテンツ市場は1兆6414億円。中でもゲームアプリが家庭用ゲーム(12.7%)やPC(8%)をはるかに超える79.2%を占めています。
コロナ禍が追い風となりゲームの利用時間や課金額が増加
モバイル市場のデータ提供を行うdata.ai (旧App Annie)社の調査によると、下記の13カ国ではモバイルユーザーがアプリを1日あたり4時間以上利用している傾向にあるのだとか。
・インドネシア
・シンガポール
・ブラジル
・メキシコ
・オーストラリア
・インド
・日本
・韓国
・カナダ
・ロシア
・トルコ
・アメリカ
・イギリス
コロナ禍が追い風となり、世界的にゲームの利用時間や課金額は増加しています。2020年から2021年にかけては、日本では新規ダウンロード数こそ減少したものの課金額は増加しており、デバイスあたりの課金額は世界でもトップです。日本のモバイルゲームユーザーの大きな特徴は一人あたりの消費額が高いことのようです。
いつでもどこでも、身近な存在となったゲーム
高速インターネットやスマホが普及したことで、近年、オンラインゲームが一気に広がりを見せています。かつてはゲーム機で遊ぶものだったゲームが、持ち運べるものとなり、インターネットによっていつでもどこでも、他のプレイヤーと遊ぶことが可能になりました。
収益モデルの変化
かつては買い切り型が主流だったゲームですが、スマートフォンでゲームを楽しむことが一般的となり、「IAP」「IAB」と呼ばれるアプリ内課金モデルが生まれ、多くのゲームアプリがこれを主な収益源としてきました。
「IAP」は「In-App Purchase」の略で、Appleが提供している課金サービスであり、「IAB」は「In-App Billing」の略で、Googleが提供している課金サービスです。使用している端末によって利用する課金サービスが異なるだけで、料金体系も多少異なるようですが、ユーザーから見るとどちらも仕組みは変わりません。
これらのモデルはコアなジャンル、コアなユーザーをターゲットとしたものでしたが、ハイパーカジュアルと呼ばれる、性別・年齢・国籍を問わず、誰でもカジュアルに楽しめるジャンルのゲームは「IAA」を活用して大きく収益をあげました。これがモバイルゲーム業界に大きな変化をもたらしたとも言われています。
「IAA」は「In-App Advertisin」の略であり、アプリ内広告のことです。
近年は「IAA」と「IAP/IAB」を両方活用するハイブリッド型の収益モデルが主流となりつつあります。
このように、ゲームの収益モデルも変化しているのです。
視聴も人気
近年特徴的なのが、ゲーム動画の視聴を楽しむというユーザーの行動です。高速インターネットやスマートフォンの普及によって動画を視聴することが一般的となり、ゲーム実況という動画のジャンルが生まれました。
ゲーム実況動画は瞬く間に人気ジャンルとして君臨し、今や世界中の人々がゲーム動画を楽しんでいます。最近では生放送でゲームをプレイする生配信も大人気。
プレイした方が楽しいのでは?という声もあるようですが、筆者も小さい頃、従兄がゲームをしているのを後ろから見て楽しんでいたことがあります。また、ホラーが苦手なので友人にバイオハザードをプレイしてもらって後ろから毛布にくるまって叫びながら見ていたことも。うるさいと怒られましたが。
ゲームをやらない人にも動画視聴という体験を通してゲームの楽しさが伝わることで、プレイヤー数の増加や認知度の向上も見込めるため、注目の分野と言えるでしょう。
インターネット広告のトレンド
ゲーム内広告で収益をあげることが一般的となっていることは先述した通りですが、ここで、ゲームと同じくPCやスマートフォンで見られる広告である「インターネット広告のトレンド」もおさえておきましょう。
2022年2月に電通が発表した「2021年 日本の広告費」によると、SNS広告は前年比134.3%、運用型広告は前年比126.3%、動画広告は前年比132.8%と高い伸長率を見せています。
インターネット広告媒体費は年々増加しており、2022年は前年比115%の2兆4811億円になると見られています。
「改善」できる運用型が主流
インターネットの登場によって、それまでは効果を測定しづらかった広告の成果が可視化される時代となりました。そのため、広告には常に「改善」が求められるようになり、運用型広告が現在の広告における主流となっています。
かつては入札などを手動で細やかに設定することが必勝法だった時代もありましたが、現在では自動入札ができるようになり、自動入札の方が効果が出るといったケースも増えています。ターゲティングもかなり細やかに行うことができますし、さまざまな改善を行うことができる運用型広告は、消費者の好みや行動が多様化しているだけでなく変化の早い現代において必須の広告手法であると言えます。
広告は動画の時代へ
近年、急激に増加しているのが動画広告です。高速インターネットとスマートフォンが普及したおかげで、私たちはいつでもどこでも快適に動画を楽しむことができる様になりました。
電車やバスに乗ると、映画やドラマ、ゲームをスマートフォンで楽しんでいる人が必ず目につきます。そのように、外出先で快適に動画を楽しめるようになった現代においては、広告の選択肢も増え、実際に動画広告を選択する企業は増加し続けています。
ゲームのユーザー獲得には動画広告が最適
近年、ゲームの実況が人気を博していることは先に述べた通りですが、ゲームは動きを見せて初めて本当の魅力が伝わるもの。静止画ではゲームの魅力は半分も伝わりません。
そのため、ゲームの広告は動画広告が主流となっています。
実際に、静止画広告よりも動画広告の方がコンバージョン率が高く獲得単価も低いというデータも。
静止画広告と動画広告の違いについてはこちらの記事もご一読ください。
勝ちパターンを見つけるMr.GAMEHITの広告運用
「Mr.GAMEHIT」はゲーム業界に特化した動画広告支援サービスです。
ガチなゲーマー集団がゲームの動画制作・広告運用をご提供しています。過去5,000本以上の制作実績と蓄積されたナレッジを元にゲームプレイヤー数増加をサポートします。
近年、AIによる運用が一般的となりつつあり、運用による改善はどこに任せても大差がないという時代になりました。
広告成果を変えるのは「クリエイティブ」です。クリエイティブを改善し、勝ちパターンを見つけることが広告運用を成功へと導く必勝法です。
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まとめ
先日、ニュース番組でZ世代が特集されており、勉強になるかなと見てみたのですが、内容は失礼ながらお粗末なもので、Z世代の消費行動として紹介されているものが「それ、私もやってますけど……。」というものでした。
おそらく現代における消費者行動をそのままZ世代の行動として報道してしまっていたのでチグハグな印象を受けたのだと思います。
Z世代は確かに今回解説したような社会トレンドにもっとも敏感な世代ではありますが、このトレンドの中に身を置いているのはZ世代だけではありません。近年は「Z世代」という言葉がもてはやされすぎて、世代に気を取られすぎると消費者行動の本質を見失ってしまうのではないかな、と個人的に危惧しています。
この社会トレンドが今後どのように変化していき、この時代に生きる消費者たちの行動はどう変わっていくのかを見極めることが必要ですね。