Mr.GAMEHITブログでも取り上げたドラマ『アトムの童』など、ゲーム開発を題材にした作品があると、ついつい見てしまいます。
目黒蓮さん主演でドラマ化され、今はアニメが大ヒット中の人気漫画『トリリオンゲーム』を何気なく読んでいたら、ゲーム開発を題材にしたエピソードがあり、とても興味深かったのでドラマとアニメもチェックしてしまいました。アニメは今現在放映中なので続きが楽しみです。
今回は『トリリオンゲーム』で描かれたスマホゲームのヒット理論を取り上げて、Mr.GAMEHITならではの視点も加えて解説していきます。
目次
トリリオンゲームとは?
『トリリオンゲーム』は億万長者を目指す二人の若者、ハルとガクの奮闘を描いた人気漫画です。現代のビジネスとテクノロジーの世界を舞台に、成功を目指す彼らの挑戦と成長を描いています。ハルはカリスマ的なリーダーシップとコミュニケーション能力を持つ一方で、悪いことも平気でやってしまう危うさを持つイケメン。ガクは地味でコミュ障ですが、卓越した技術力を誇るプログラマーです。二人は異なる才能を持ちながらも、お互いを補完し合い、次々と困難な課題を乗り越えていきます。
原作は『Dr.STONE』の稲垣理一郎氏、作画は『HEAT-灼熱-』 など数々の名作劇画で知られる池上遼一氏。2021年からビッグコミックスペリオールで連載開始し、現在も連載中。2024年11月時点で発行部数210万部を突破している大人気漫画です。
2023年に実写ドラマと映画になり、2024年にはアニメ化もされました。ドラマは完結していますが、アニメは2025年1月時点で2クール目を放映中です。
原作漫画の詳細は下記リンクをご覧ください。
『トリリオンゲーム』ソシャゲ&タレント事務所編

『トリリオンゲーム』は主人公たちが立ち上げた会社の名前であり、この作品はゲームだけを描いた作品ではありません。二人が売上高1兆円(=トリリオン)を目指し、さまざまな事業にかかわっていく中に、スマホゲーム開発を行うエピソードがあるのです。
スマホゲームの開発を行うと決めた主人公たちが、大手企業が作る大ヒットゲームを超えるゲームを生み出す……。というのが主なストーリー。
とても面白いストーリーなのであえて詳細は語りません、ぜひ原作漫画やアニメでご覧ください。(ドラマは原作と少し設定やエピソードが異なりますが、そちらもとても面白いですよ!)
トリリオンゲームにおけるゲームのヒット理論とは?
漫画がとても面白いので解説に熱が入ってしまいましたが、いよいよ本題に移りましょう。
劇中では、ゲーム開発はハートが大事!と語る開発者に対して、利益率・課金率を重視するプロデューサーが、ソーシャルゲームがヒットする要因について語るシーンがあります。
「ソシャゲの課金は結局——遊んでくれる人の、ゲーム継続率が全て。ほとんどのゲームは、初日で50%以上離脱するから(中略)他はね、正直、外野の力でどうにかなるの。でも継続率だけは、ゲームの中身勝負だから」(トリリオンゲーム 4巻 185Pより)
このセリフを読んで、そうそう、そうなのよ!!と叫んでしまいました。
Mr.GAMEHITでは、ゲーム広告においてもっとも重要なことは「多くの良質なユーザーにゲームを長く遊んでもらうこと」だと考えています。ゲームがたくさんのユーザーに長く愛され、プレイし続けられる未来を提供できなければ、ゲームの広告を出稿・運用することに意味はありません。そのため、CPIよりもROASを重視した広告運用をおすすめしています。
ROASについては下記の記事も参考になりますのでご一読ください。
トリリオンゲームに学ぶ!ゲームをヒットさせるための秘訣
作品内ではスマホゲームのヒット法則として、下記の内容が語られます。
- 「売上=ユーザー数×課金率×課金単価」「ユーザー数=インストール数×継続率」「インストール数=広告予算÷獲得単価」である。
- つまり、スマホゲームの課金には継続率が重要。
- 継続率にはゲームの中身が重要。
- 面白いゲームを作る(=継続してもらう)ことと利益を上げる(=課金してもらう)ことを両立することが重要。
- そもそも遊んでもらえないと継続はしてもらえない。そのために重要なのが『広告』
- ユーザーが課金するのは「勝ちたいから」「心が揺れる(推したいと思う)から」
継続率はゲームの中身への評価
「売上=ユーザー数×課金率×課金単価」
「ユーザー数=インストール数×継続率」
「インストール数=広告予算÷獲得単価」
であるため、スマホゲームは継続してもらうことが重要、というのは基本中の基本ですね。
当たり前ですが、ダウンロードしたゲームが面白くなかったり、わかりにくかったりすると、ユーザーはすぐにやめてしまいます。ゲームの中身が良ければ、良質なユーザーが長く遊んでくれるはずです。
また、いわゆる詐欺広告と呼ばれる、ゲームの内容と広告の内容が異なるゲームも、ダウンロード数は稼げても継続率にはつながりません。
ゲーム開発に携わる人間はみんな、面白いゲームを作ろうと日々頑張っているはずですが、ゲームは面白いだけでは成立しません。利益を上げることを両立することがとても重要です。
課金したい=推したいという気持ち

ユーザーはどういう時に課金したくなるのか?『トリリオンゲーム』ではさまざまなキャラクターがその答えを述べています。「頂点に立つため(勝ちたいから)課金する」「好きなキャラが欲しいから課金する」……。これらも正解ですが、
「人がコストを支払おうと思うのは(中略)感情が一番揺れた瞬間。つまり、”推したい”って感情——キャラが好き、世界が好き。」(トリリオンゲーム 5巻 113Pより)
『トリリオンゲーム』ではゲームはハートが大事!遊んでもらえればわかる!と開発者が作り続けたゲームがなかなか日の目を見ず、前の会社を潰してしまったことが描かれています。当たり前ですが利益率を上げないと面白いゲームをユーザーに提供し続けることができなくなってしまいます。
楽しい、好き、推したい!と思ってもらうためには継続率のところで述べたようにゲームの面白さが重要です。
作品内ではさらに、ステップアップガチャやおまけガチャ、ボックスガチャなど課金率を上げるガチャの仕掛けについても触れられていました。
プロモーション・広告の役割とは?
面白いゲームで継続率を上げ、推したい!という気持ちを持ってもらって利益率を上げる。スマホゲームをヒットさせるにはそのどちらも重要ですが、そもそもユーザーにゲームを知ってもらえないとプレイしてもらえません。そうなると継続以前の問題ですね。
ユーザーにゲームを知ってもらい、「面白そう!」と思ってもらい、ダウンロードを促す。それがプロモーションの役割です。
『トリリオンゲーム』のドラマでは「今の時代には特に広告が重要」というようなセリフになっていましたね。
作中では、主人公たちが大手企業の大々的な広告に負けそうになりますが……という展開。どうやってそのピンチを乗り切るのか、ぜひ原作漫画やアニメ、ドラマをご覧ください。
プロモーションにおいて重要な『認知施策』
ゲームアプリをユーザーに知ってもらうためには、直接ダウンロードを促す広告の出稿だけでなく、自然流入を促す認知施策も重要です。
自然流入でゲームをダウンロードしたユーザーの方が定着率が高いという傾向も見られます。自然流入数を上げるためには認知施策が重要で、そのために使われるのがインフルエンサー活用やタイアップといったプロモーション施策です。
プロモーション予算には限りがありますから、広告の割合をどうするか、どのような認知施策を行うかなどの判断はとても重要です。Mr.GAMEHITはゲーム専門の広告屋。広告運用やそのための動画制作、インフルエンサー活用などさまざまなゲームプロモーション施策でお役に立ちますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、ドラマ化やアニメ化もされた大人気漫画『トリリオンゲーム』のソシャゲ・タレント事務所編で描かれたスマホゲームのヒット理論を題材にしてみました。
ゲーム開発を題材にしたドラマや漫画、アニメが登場しているのは、ゲーム市場が盛り上がり続けている証拠ですね、ゲーム好きとしても嬉しいです。
小説から漫画、アニメ化もされている『シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜』もゲームプレイヤーを題材にした作品で、興味深く見ています。特に冒頭で描かれるクソゲーの定義が勉強になるな、と思いました。
今後も参考になりそうな作品があれば積極的に取り上げていきたいです。

