ゲームの継続プレイ時間や課金スピードに影響あり!動画広告と静止画広告に対するユーザー行動を徹底比較 | ゲームの動画制作・広告運用「Mr.GAMEHIT」ブログ
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ゲームの継続プレイ時間や課金スピードに影響あり!動画広告と静止画広告に対するユーザー行動を徹底比較

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中山 容子

先日、自社で行ったZ世代に関するアンケート調査をもとにした記事を書いたところ、大きな反響をいただきました。

消費活動の中心を担う存在として注目度が高い『Z世代』は今後も注視していきたいワードの一つですが、今回は別のアンケート調査をもとにした記事をお届けします。『ゲーム動画広告とゲーム静止画広告に関する比較調査』です。

動画広告と静止画広告はどちらが効果が高いのか?というテーマについてはすでにディレクターの毛利が書いた記事があるのですが、こちらはゲーム以外のさまざまな業界・商材も含めた、一般的な動画広告と静止画広告の効果について書かれています。とても良い記事なので、ご興味のある方はぜひご一読ください。

上記の記事にもあるように、一般的に動画広告は静止画広告よりも効果が高いと言われていますが、ゲームに特化した動画広告サービスであるMr.GAMEHITが行う調査なのですから、やはり『ゲーム』に特化した動画広告と静止画広告の効果を比較したいと考えました。

そこで、ゲームの動画広告と静止画広告を見てそれぞれのゲームをダウンロードした経験のある20代〜30代111名を対象とし、ゲーム動画広告とゲーム静止画広告に関する比較調査を行いました。

ちなみにこの調査は先日、Yahoo!ニュースにも取り上げられたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。ブログでは考察なども加え、調査だけの資料とは違った内容でお送りしています。

2023年1月16日のYahoo!ニュースに取り上げていただきました。

92.7%が「動画広告の方がダウンロードしたくなる」

「スマホゲームに関して動画広告と静止画広告を比較した場合、どちらの方がよりそのゲームをダウンロードしたくなりますか」という問いに対して、「動画広告」「どちらかというと動画広告」と答えた割合はなんと92.7%となりました。

今でこそ高速インターネットとスマートフォンでいつでもどこでも動画やゲームなどを楽しめるようになりましたが、初代iPhoneの登場は2007年、光回線が普及し始めたのは2003年のこと。YouTubeの誕生は2005年です。

今回の回答者である20代〜30代にはソーシャルネイティブであるZ世代も含まれ、彼らは子供の頃からスマートフォンと高速インターネット回線に慣れ親しんできた世代です。そのため、40代以上の世代に比べて動画を視聴するということが日常に組み込まれている世代だと言えます。

彼らの世代からすると、動きのない静止画広告は情報が極端に少ない広告に見えるのかもしれません。

動画広告の方がよりゲームをダウンロードしたくなる理由について質問したところ、回答者の3割以上が選択したのが下記の5つの回答となりました。

  • つい気になって最後まで見てしまう:59.2%
  • 実際のプレイ映像などがありイメージがつきやすい:58.3%
  • 映像やBGMがありインパクトが強い:51.5%
  • ストーリー性がある:46.6%
  • キャラクターの声がわかる:33.0%

先日ROASについて書いた記事でも触れましたが、大昔のゲームはパッケージや雑誌記事などで内容を知ることが一般的で、プレイ画面を見て選ぶことができることは稀でした。

動画は実際のプレイ映像を見ることができるため、プレイしているイメージがつきやすいのが大きなメリットです。キャラクターの声や動き、BGMやストーリー、世界観などの魅力を伝えやすいため、回答にもあるように「つい気になって最後まで見てしまう」という印象を与えやすい広告であると言えます。

この質問に対する自由回答では「動画広告の方が動きがあって記憶に残りやすいから、後でインストールしようと思って探しやすい」という意見も。情報量が多くビジュアルでインパクトを残せる動画は、静止画よりも記憶に残りやすいようです。

対して、静止画広告の方がよりダウンロードしたくなると答えた方に理由を尋ねると、下記の回答が得られました。

  • どこをタップすればダウンロードできるかわかりやすい:50.0%
  • ひと目でポイントが分かりやすい:25.0%
  • 写真のインパクトが強い:25.0%
  • 動画広告は視聴に通信量がかかる:25.0%
  • 文字を読むほうが内容が理解しやすい:0.0%
  • その他:0.0%
  • わからない/答えられない:0.0%

動画よりも文字の方が理解しやすい世代の筆者は「文字を読むほうが内容が理解しやすいから」の回答が0%であることに衝撃を受けました。これが若さという越えられない壁……。

静止画を選ぶ理由としては、ダウンロードする際にタップする場所が一目でわかりやすいという意見がもっとも多かったようです。ここは動画広告を作成する際にもおさえておきたいポイントですね。

ダウンロードだけじゃない!プレイ時間や課金額にも影響する動画広告

動画広告の方が長くプレイしてもらえることが明らかに!

「あなたは動画広告を見てダウンロードしたゲームと静止画広告を見てダウンロードしたゲームついて、それぞれどれくらいの期間ゲームをプレイしましたか」という質問に対しての返答はこのような結果に。

1ヶ月〜3ヶ月未満プレイしたユーザーは静止画広告の方が動画広告よりも圧倒的に多いのですが、3ヶ月〜1年未満プレイしたユーザーと3年以上プレイしたユーザーは動画広告の方が多いという結果が出ました。

また、1日あたり2時間〜3時間未満プレイしたユーザーと1日あたり4時間以上プレイしたユーザーに関しては動画広告を見てダウンロードしたゲームの方が多いようです。

長くプレイしてもらうことはゲームにとって非常に大切なことですが、それと同じように重要なのが『課金』してもらえるかどうかですよね。課金についても質問してみました。

課金までの期間にも違いが

「あなたは動画広告を見てダウンロードしたゲームと静止画広告を見てダウンロードしたゲームについて、それぞれダウンロード後どれくらいの期間で課金をしましたか」という質問に対して、動画広告は「3日以内」が32.9%、「1週間以内」が25.9%であるのに対し、静止画広告は「1週間以内」が24.7%、「1ヶ月以内」が23.5%となっており、動画広告を見てゲームをダウンロードしたユーザーは静止画広告を見てダウンロードしたユーザーよりもスピード感をもって課金する傾向にあるようです。

筆者も、動画広告で見たシーンやキャラクターを早く見たい!という気持ちが働いて、ついついスタートダッシュ課金してしまう傾向があります……。

静止画広告は「1円も課金していない」が最多

スピード感も大切ですが、やはり気になるのは課金額。「あなたは動画広告を見てダウンロードしたゲームと、静止画広告を見てダウンロードしたゲームについて、どれくらいの金額をゲーム内課金しましたか」という質問には、こんな回答が得られました。

<動画広告>

  • 1,000円未満:8.1%
  • 1,000円~5,000円未満:26.1%
  • 5,000円~1万円未満:18.9%
  • 1万円~3万円未満:8.1%
  • 3万円~5万円未満:8.1%
  • 5万円~10万円未満:6.3%
  • 10万円~20万円未満:0.9%
  • 20万円以上:3.6%
  • 1円も課金していない:18.0%
  • わからない/答えられない:1.8%

<静止画広告>

  • 1,000円未満:9.9%
  • 1,000円~5,000円未満:14.4%
  • 5,000円~1万円未満:20.7%
  • 1万円~3万円未満:13.5%
  • 3万円~5万円未満:10.8%
  • 5万円~10万円未満:1.8%
  • 10万円~20万円未満:2.7%
  • 20万円以上:2.7%
  • 1円も課金していない:21.6%
  • わからない/答えられない:1.8%

20万円以上の高額課金と1,000円~5,000円未満の微課金の割合については動画広告の方が多いという結果となりました。

静止画広告からダウンロードしたユーザーにも高額課金を行うユーザーはいるのですが、静止画広告からのユーザーは1円も課金していないという回答が最多となっています。筆者のように「あのシーンが見たい、あのキャラが欲しいから課金する」というモチベーションを静止画から得るのは難しい、というのも要因の一つかもしれませんね。

動画は記憶に残りやすい

動画の記憶定着率は文字に比べて2倍と言われており、児童教育に動画資料を活用することで長期的な知識定着が起きる、という論文も発表されています。

広告においてもその結果は明らかのようで、「動画広告を見てダウンロードしたゲームと静止画広告を見てダウンロードしたゲームではどちらが記憶や思い出に残っているゲームが多いか?」という質問に対して「動画広告」「どちらかというと動画広告」という回答が85.6%となりました。

感動すると脳が活性化し、記憶に残りやすくなると言われていますが、ゲームのストーリーや世界観、キャラクターなどを動きや音と共に見せることができる動画は人の感情に影響を与えやすく、そのために記憶への定着率が高いのではないでしょうか。

詐欺広告による不快感も後々まで残ってしまう

動画広告がゲームを後々まで思い出してもらえる効果を生み出すとなれば、気になるのは最近増えている、広告の内容とゲームの内容が異なる、いわゆる『詐欺広告』と呼ばれる動画広告です。

冒頭でこの調査がYahoo!ニュースに取り上げられたとお伝えしましたが、記事についたコメントを見ても、広告内容と異なるゲームへの不快感を訴えるものが複数見られました。

不快感も感情が動くという意味では感動の一つですから、詐欺広告と認識されたゲームは、後々まで不快なゲームとしてユーザーの記憶に残り続けるということになります。そうなると、続編や、同じメーカーがリリースした別のゲームへの好感度も下がってしまう可能性も。

ゲームの内容と異なる動画広告がこの先に開発するゲームの足をも引っ張ってしまうとなると、動画広告の内容はじゅうぶんに気をつけて制作する必要があります。

ゲームのユーザー獲得には動画広告がやはり最適

かねてより、ゲームのユーザー獲得には動画広告が最適であるとお伝えしているMr.GAMEHITですが、今回の静止画広告との比較アンケートでも、動画広告にさまざまな利点があることがわかりました。

一方で、「静止画の方がダウンロードリンクがわかりやすい」などの意見が見られ、これはリンクがわかりにくいためにダウンロードのチャンスを逃している動画広告がまだまだあるということです。

ゲームに特化した動画広告サービスであるMr.GAMEHITには過去5,000本以上の動画広告制作実績があり、『思わずプレイしたくなる動画』を制作することができます。また、広告運用も行っており、動画広告における企画・戦略から制作・分析・クリエイティブ改善まで一気通貫でご提供いたします。

まとめ

ブログ記事を書くために国会図書館などでも資料を探すのですが、ゲームに特化したデータは意外と少なく、ゲームの動画広告に関する資料となると皆無に等しいのが現状です。今回の調査がYahoo!ニュースに取り上げられたのも、ゲームに特化した調査内容がまだ少ないからなのでは?と感じました。

商材によっては静止画の方が効果的なこともあるでしょうが、ことゲームに関してはやはり動画との親和性が非常に高いです。課金までの期間については考えたことがなかったのですが、自身に照らし合わせてみると「広告で見たあのキャラが欲しい!あのシーンを早く見たい!」と課金したことが何度もありましたね……。

今後もMr.GAMEHITではゲームの動画広告に関するさまざまなアンケートを企画しています。第3弾もお楽しみに。

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